仮想通貨取引所OKEx Koreaは9月16日に5つの匿名通貨、モネロ(XMR)・ジーキャッシュ(Zcash)・ダッシュ(DASH)・ホリゼン(ZEN)・スーパービットコイン(SBTC)の上場廃止を決定しました。これはFATF(金融活動作業部会)が定めるトラベル・ルールに違反しているとしたためで、10月10日に取引サポートが停止されます。
OKExの韓国部門、5つの匿名通貨を上場廃止へ
大手仮想通貨取引所OKExの韓国部門である「OKEx Korea」は、マネーロンダリング対策およびテロ資金対策の国際的策定を指導しているFATF(金融活動作業部会)が定めた「トラベル・ルール」に違反していると判断し、5つの匿名通貨の上場廃止を決定しました。
今回上場廃止が決まった匿名通貨は以下の通りとなります。
・モネロ(XMR)
・ジーキャッシュ(Zcash)
・ダッシュ(DASH)
・ホリゼン(ZEN)
・スーパービットコイン(SBTC)
なおどれも取引サポートは10月10日に停止となり、引き出しは12月10日まで可能となっています。
匿名通貨への厳しい姿勢
プライバシーコインとも呼ばれる匿名通貨は、ビットコイン(BTC)などと違い送受信者やアドレス、枚数などを明らかにせずとも送ることが可能といった特徴を持っています。
プライバシー保護の需要が高まっている現代において匿名通貨の使用は個人・企業どちらにとっても有益と言えますが、その一方で犯罪に使用されやすいといったデメリットがあります。
2018年には金融庁からの指導により日本の仮想通貨取引所コインチェックでも、モネロ・ダッシュ・ジーキャッシュ・オーガー(Augur)の匿名通貨の上場を廃止していました。
FATFも今年6月に仮想通貨関連事業者に対し顧客となる送受金者のアドレスや金額、名前など詳細な個人情報を記録させ送付することを義務付ける新たなガイドライン「トラベル・ルール」を定めていました。
OKEx Koreaは匿名通貨ではこれらの情報を収集できずFATFのガイドラインに遵守することが不可能と判断したため、今回の上場廃止に至ったとしています。
なおThe BlockによればOKExのスポークスマンは、今回の匿名通貨の上場廃止は現時点で韓国にのみ適用され、グローバルな決定ではないと語っていると報道しています。そのため、韓国政府が国内の取引所に対しFATFのガイドラインを実装するよう要求している可能性があります。
匿名通貨の上場廃止は各国で広がりを見せつつありますが、ダッシュのコミュニティ内では、ダッシュはビットコインなどと同様に顧客情報を確認することが可能だとして反論の声も挙がっています。
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