Apple社から、新しいクレジットカード「Apple Card」が今年の夏にリリースされる事が発表されました。
同カードは金融界大手のゴールドマンサックスやMasterCardとの提携により開発され、高いセキュリティとプライバシー保護を誇っています。その様な理由から、「ビットコイン(BTC)の存在を脅かすのでは?」という意見が出てきていますが、仮想通貨業界からは、そのようにはならないとの反論も述べられています。
Apple社がクレジットカードを発表
Apple社が「Apple Card」を発表し、クレジットカード事業へ参入する事を表明しました。
「Apple Card」はiPhoneに内蔵することができ、様々なシーンでの支払い時に他の企業を経由せず、直接の支払いを可能としています。
また、購入履歴などを第三者に提供する事はなく、ユーザーのみが確認できるようになっている上に、チタン製の物理的なクレジットカードには、従来のクレジットカードにあったようなカード番号やセキュリティコード、有効期限、署名が一切書かれないなど、高いセキュリティが約束されています。
この様な理由から、ビットコインなどの仮想通貨を用いなくてもセキュリティーと個人情報などのプライバシー保護の向上がもたらされるとの声があがっています。
しかし、まだまだ「Apple Card」には制限があり、仮想通貨でしか解決できない問題もあるようです。
まだ完全なプライバシー保護はできない
Forbesの報道によれば、「Apple Card」はユーザーの個人情報保護という観点において従来のクレジットカードより大幅な改善が見られるものの、それでもまだ問題が残っていると述べられています。
「Apple Card」は、米大手金融企業のゴールドマンサックスと共同で開発に取り組んでいます。そのためユーザーのデータはゴールドマンサックスを経由する事になります。
Forbesは、ゴールドマンサックスは、マーケティングや広告などの目的で第三者に顧客情報を売却しないことに同意をしているものの、全ての暗号化される前のデータにアクセスができること、また、決してハッキングがされないというわけではないという点を問題点として主張しています。
過去にも、ゴールドに裏付けられたデジタル通貨などを提供する企業があったものの、いずれも法的執行機関によって閉鎖に持ち込まれてきました。
これまでの歴史の中で、オンライン取引においての中央集権型の匿名取引は、規制当局にターゲットとされてきた部分です。
一方、ビットコインやブロックチェーンの技術を用いる場合は、システム上の仕組みによって支払いが処理できるため、政府などの機関による抵抗不可能な閉鎖が困難になり、それによって、真の金融プライバシーが獲得できるとの事です。
そのため、ビットコインにはまだまだ優位性があり、多くの開発者が新たな技術開発に向けて取り組んでいます。今後どのように普及されていくのかが鍵となりそうです。
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