米大手テクノロジー企業アップル社がリリースしているモバイル決済サービス「Apple Pay」のバイスプレジデントを務めるJennifer Bailey(ジェニファー・ベイリー)氏は、CNNのイベントに出演し、仮想通貨は興味深く長期的に可能性がある分野だとして動向を監視していると発言しました。業界の参入については明言をしなかったものの、今後アップル社のような大手IT企業の参入が決まれば業界がさらに発展する可能性があります。
Apple Payの幹部は仮想通貨を注視している
Apple Payの幹部であるベイリー氏が、CNNがサンフランシスコで主催するイベントに出演しインタビューに答えました。
その中でベイリー氏は、仮想通貨の動向を監視していると述べており、さらに、興味深く長期的な可能性があると付け加えています。
現在、仮想通貨業界は他の大手企業による参入が続々と決まっています。大手ソーシャルメディアのフェイスブックは2020年にリブラ(Libra)を立ち上げる予定で、カード決済サービス会社Squareでは今年に入り関連エンジニアの採用を発表していました。
一方で、アップル社はゴールドマン・サックスとの共同開発で新製品「アップル・カード」を8月下旬からリリースしています。そのためか仮想通貨についての言及はこれ以上はしなかったものの、動向を注視しているのは当然のことと言えます。
仮想通貨への参入は理にかなっている
Wedbush SecuritiesのアナリストであるDan Ives氏によれば、アップル社が今後消費者を取り込み収益化したいのであれば仮想通貨に移行するのは理にかなっていると語っています。
Apple Payは現在月に10億件近くの取引を処理しており、店舗側での受け入れも2014年のリリース時にはたった3%だったのに対し今では70%に増加しています。そのため仮想通貨決済を導入した場合の影響は非常に大きいと言えます。
また一部の業界関係者によれば、リブラが無事ローンチされれば、そのプロジェクトに何らかの形でアップルも対応せざるを得ないと言った予測もされています。
アップル社側も仮想通貨に全く関心がないわけではなく、6月にはiOSアプリでハッシュ・キー生成・暗号化等のタスクが実行できる暗号化フレームワーク「CryptoKit」をリリースしています。
これによりiPhone等のiOSデバイスに秘密鍵を保存する事が可能となります。
世界中で利用されるサービスを提供するアップル社ですが、今後の動向がますます気になるところです。
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