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Binance(バイナンス)だけでアービトラージができる?話題の三角裁定取引を紹介

Binance(バイナンス)は大手海外取引所として世界中にユーザーがおり、日本でも人気が高い取引所です。また、取り扱い通貨が多いことも特徴で、2019年5月時点で450種類以上の取引ペアが利用できます。

そんなBinanceを使った取引手法で最近話題になっているのが、取引ペアの多さを活用したBinanceだけで完結するアービトラージです。

今回の記事では、Binanceだけで完結するアービトラージの概要や具体的な手順を確認していきます。

そもそもアービトラージって?

アービトラージとは、日本語で「裁定取引」のことを指しています。具体的には、異なる取引所間での価格差を狙って利益を出す取引手法です。わかりやすいように、例で確認してみましょう。

たとえば、ある取引所Aではビットコインが「1BTC=60万円」で取引されていました。一方別の取引所Bでは、ビットコインが「1BTC=61万円」で取引されています。両者には1万円の価格差があることがわかりますね。
アービトラージを行う場合、取引所Aで「1BTC=60万円」を購入してから、取引所Bに1BTCを送金します。そして取引所Bでその1BTCを売却することで、差額の1万円を利益として出すことができます。

このように、アービトラージは価格の変動で利益を出すのではなく、価格差で利益を出すことが特徴です。仮想通貨の場合はその種類が豊富であることから、アービトラージに適しているといわれています。

取引所間アービトラージには送金時間や手数料のデメリットがある

取引所間でのアービトラージでは、購入した仮想通貨を送金する必要があります。その場合、送金している間に価格が変動し、損失が出てしまうというリスクがあります。

先ほどの例でいうと、取引所Bのビットコインの価格が送金中に変動して、「1BTC=59万円」になってしまうかもしれません。

そうなった場合、取引所Aでは「1BTC=60万円」で購入しているので、利益を出すどころか損失になってしまいます。

仮想通貨はボラティリティ(価格変動)が激しいことでも有名です。少しの時間でも大きく価格が変動する可能性があります。こうした送金時間と価格の問題は、アービトラージをする際にリスクとなるポイントの1つなのです。また、取引所によっては送金の際に手数料がかかります。価格差が小さくまとまった資金がない場合には一度に出せる利益も限られてくるので、送金手数料がネックになる場合もあります。

Binanceのアービトラージならそのようなデメリットが克服できる

仮に、Binance内でアービトラージが完結するのであれば、送金時間も手数料もかかりません。同じ取引所内であれば、価格差が見つかり次第すぐに取引をすることが可能だからです。

また、単純に短時間で完結できる点もメリットといえるでしょう。こうした点により、Binanceでのアービトラージが注目を集めています。

Binance内で行うアービトラージ

ここまでで、アービトラージの全体像とデメリットを見てきました。そして、Binance内で完結することでアービトラージのデメリットを克服できることがわかりましたね。

ここからは、Binance内のアービトラージの概要や具体的な手順を見ていきましょう。

3通貨でアービトラージを行う

Binance_アービトラージ_3通貨

Binance内のアービトラージは、3つの通貨を使って行います。ざっくりいうと、3つの通貨を順番に回していけば最終的に手持ちの仮想通貨が増えるという内容です。わかりやすいように、上記の画像のような実際のレートとは異なる極端な例で確認してみましょう。まずは、下記のようにレートを定めます。

1BTC=2ETH

1ETH=2XRP

2XRP=1BTC

このレートでBinanceでアービトラージを行う場合、どうすればBTCを増やせるか考えてみましょう。

まず、「1BTC=2ETH」のレートに基づいて、画像の①にあるように1BTCを2ETHに交換します。

1ETHの取引レートは「2XRP」なので、画像の②のように2ETHを4XRPに交換します。

最後に「2XRP=1BTC」のレートを基にして、画像の③のように4XRPを2BTCに交換すれば終了です。

このような取引によって、スタート時には1BTCだった資産を、3つの通貨を経由することで、最終的に2BTCにまで増やすことができました。

もちろん、これはとても極端な例で解説しているものなので、本来のレートとは大きく異なります。実際にBinanceでアービトラージを行う場合には、ほんのわずかな価格差を狙って取引を行うようになります。

また、上記の例では、ビットコイン(BTC)、イーサリアム(ETH)、リップル(XRP)の代表的な3通貨で解説をしました。実際にアービトラージを行う場合には、基本的には価格の乖離が大きく見られる傾向にある、草コインを中心として取引を行います。

具体的な手順

Binanceでアービトラージを行う場合、具体的な手順は下記になります。

(1)Binanceからレートを取得

(2)取得したレートをエクセルシートなどに貼り付ける

(3)もっとも利益率の高い交換経路を抽出する

(4)抽出した経路を基にアービトラージを行う

(1)から(3)の手順に関しては、プログラム(Bot)などを活用することでより効率的にレートを取得することができます。(4)に関しても、自動売買のプログラムを活用することで、時間差によるレート変動のリスクを抑えることが可能です。

取引自体では利益が出るが手数料でマイナスに

インターネット上では、実際にBinanceのアービトラージにチャレンジした方々のコメントを確認することができます。結果の要点をまとめると、取引自体では利益を出せるものの、手数料面でマイナスになることも多いとのことです。

また、手動でのレートの取得には限界があるようで、APIなどを活用した方がより効率的にトレードができるとも言われています。

売買スプレッドも懸念点の1つ

Binance_アービトラージ_スプレッド

手数料だけではなく、スプレッドもデメリットの1つとして挙げられています。スプレッドとは、買いと売りの差額のことを指します。

Binanceのアービトラージの場合、取引量がそこまで多くなく価格差の大きな草コインを狙って行いますが、そのような場合には、スプレッドの開きが大きくなる可能性があります。

そのため、手数料だけでなくスプレッドもアービトラージを行う際の懸念点として挙げられるでしょう。

まとめ

以上、Binanceのアービトラージについて解説してきました。通常のアービトラージと同様に、仕組み自体はとてもシンプルで初心者の方でも理解できる内容でしょう。

しかしその一方、現時点では手数料の面などがネックとなり、利益を出すことが難しいようです。また、手動ではレートの取得に限界があるためAPIなどを活用する方が効率的ですが、慣れていない人にとっては敷居が高いかもしれません。

発想自体はとてもおもしろいので、今後新たな手法が出てくるのかにも注目です。