大手仮想通貨取引所 Binance(バイナンス)がビットコインSV(BSV)の上場廃止を正式に決定しました。これは、CEOであるCZ氏がビットコインSVの陣営であるクレイグ・ライト氏の度重なる言動に憤慨した事に端を発しているため、一部からは市場操作に繋がるとの声が上がっており、各国の法律に違反する可能性が示唆されています。
Binance、ビットコインSV上場廃止を決定
大手仮想通貨取引所バイナンスは、日本時間の2019年4月22日19時にビットコインSVの上場を廃止する事を公式プレスリリースにて発表しました。なお、同通貨の引き出しに関しては、7月22日19時までサポートするとの事です。
上場廃止理由は複数挙げられているものの、その中には「倫理に反する行為や詐欺的な行為の証拠」も見受けられます。
今回の決定には、ビットコインSVの陣営でもあるクレイグ・ライト氏が、これまでに自身を本物のサトシであると幾度となく主張し、ビットコインコミュニティメンバーなど界隈の重要人物に対し、名誉毀損で訴えようとするなど過激な言動と行動を繰り返していた背景があります。
CZ氏は12日に自身のTwitterで、ライト氏に対し、「本物のサトシ・ナカモトではない。こんなバカみたいなことはもう沢山!上場を廃止する」と怒りをあらわにし、強く批判していました。
Craig Wright is not Satoshi.
Anymore of this sh!t, we delist! https://t.co/hrnt3fDACq
— CZ Binance (@cz_binance) 2019年4月12日
法律違反とみなされ規制措置に繋がる可能性も
今回のCZ氏による一方的な上場廃止の決定は、ビットコインSV支持者などからは怒りの感情に任せた行動であるとの批判が相次いでいます。
ビットコインSV派であるコインギーク社は、バイナンスのこのような幼稚な行動はユーザーが安心して資産を預けれる合法的な取引所ではないと強く批判しました。さらに、CZ氏の気まぐれな一声は市場を変える程の力を持っているため、今回の上場廃止の決定は市場操作となり、バイナンスが運営している国での法律や規制に違反する可能性があると述べています。
また、業界のリーダーとしての責任と役割を放棄した行動となり仮想通貨市場の信頼を損なうものであると警鐘を鳴らしています。
しかし、バイナンスに追随するように他の取引所も相次いでビットコインSVの上場廃止を決定し、CZ氏のTwitterの投稿には多くのいいねが寄せられていることからも、バイナンスを支持する声が業界に多い事が分かっています。
多くの人が支持してるとは言え、今回のCZ氏の行動は非常に中央集権的であり疑問が残る結果となった事は間違いないとも言えます。今後、市場や規制にどのような影響を与えるのかが注目です。
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