ゴールドへの投資で有名なPeter Schiff(ピーター・シフ)氏は、ツイッター上で「ビットコイン(BTC)で何かを買えるというのは嘘である。」と再び仮想通貨を批判し、詐欺的であるとの主張を繰り広げました。
BTC決済の仕組みはウソ
仮想通貨批判論者でゴールド投資家のPeter Schiff(ピーター・シフ)氏は5月21日、ツイッターで2020年秋に繰り広げられる米大統領選挙で、野党・民主党のジョー・バイデン前副大統領が現職のトランプ氏に勝利する可能性が高いとのYahooニュースを引用し「これは私が警告してきた結果で、市場は無視し続けています。」と述べました。
これに対し仮想通貨投資家であるKevin Svenson氏は「(なので)はい、ビットコイン(BTC)を買います。」と返信し、シフ氏が運営する貴金属を販売しているSchiff Goldのサイトでは「仮想通貨で貴金属を購入できるオプションがある。」と明かし、シフ氏がビットコインの隠れホルダーであると強調しました。
シフ氏はすぐに反論し、次のように述べています。
「仮想通貨決済は、人々がビットコインを処分してゴールドを購入することを容易にするためのマーケティングギミックです。彼らはビットコインでは支払いません。最初にビットコインを売却し、受け取ったドルを使って支払います。」
そのため、ビットコインで物が買えるというのはウソであるとの持論を展開しました。
愚か者しかBTCを選ばない。
シフ氏といえば以前、米ドルの死が迫っており法定通貨が永久に消滅する道を選んでいると説明していました。そのため人々が生き残り、富をヘッジしたいのであれば「今こそ金や銀などに手を出すべきである。」と貴金属が最も価値のある資産の1つであると主張しています。
貴金属に対しての考え方は「金持ち父さん、貧乏父さん」の著者ロバート・キヨサキ氏と変わりませんが、キヨサキ氏はビットコインの購入も推薦しており、3年後には75000ドル(約809万円)に達する可能性があると言及したばかりです。
一方、シフ氏はビットコインは価値がなく「選ぶのは愚か者だけ」との姿勢を崩していません。しかしビットコインで何も購入できないとの主張は間違っているといえます。
家具を販売している大手Overstockのサイトでは何年も前からビットコイン決済を導入しており、多くの店舗や企業が仮想通貨決済を導入していないというのが正しいところです。
シフ氏は1月にも「ウォレットが私のパスワードを忘れてしまった。」とビットコインが入っているウォレットにアクセスできなくなる騒動がありましたが、実際にはピンとパスワードを勘違いして入力しただけでした。
とはいえ一般の人々にまで普及するにはウォレットの複雑さという障壁があることも否めないのは確かだといえるでしょう。