総合格闘技のコメンテーターでポッドキャストの人気司会者Joe Rogan(ジョー・ローガン)氏の名を騙ったビットコイン(BTC)詐欺が出現したとして、人気ツイッターBOT「Whale Alert」が注意を促しています。
有名人の名を騙るBTC詐欺
仮想通貨の大量送金を検知し、通知してくれるツイッターBOT「Whale Alert」の新サービス「Scam Alert」によれば、詐欺師がビットコイン(BTC)をプレゼントすると騙る新たなサイトを立ち上げたことが分かりました。
このサイトではYouTubeに80万人の登録者数を持つ人気ポッドキャスト司会者Joe Rogan(ジョー・ローガン)氏と右翼コメンテーターBen Shapiro(ベン・シャピロ)氏の名を無断で使用し、偽の推薦文を掲載しユーザーを信じ込ませています。
「ジョー・ローガンとベン・シャピロは、ブロックチェーンとビットコインが世界をより公平にすると信じています。仮想通貨の普及プロセスをスピードアップするため、我々は合計5,000 BTCのプレゼントを実施します。」
なお0.1 BTCから10 BTCを記載されたアドレスに送れば倍となる「0.2 BTCから20 BTC」を送信したアドレスに送り返すとしたキャンペーン内容となっていますが、もちろん資金が返ってくることはありません。
1BTCがだまし取られる
Scam Alertによれば7月6日時点で、1人が1BTC(99万5千円)を送ってしまったことが判明しています。また今月に入りすでに平均支払額6,188ドル(66万円)、合計で30,944ドル(331万円)の被害額が確認されています。
このように有名人の名を騙った詐欺は今回が初めてではありません。テスラのCEOであるElon Musk(イーロン・マスク)氏も仮想通貨詐欺師の間で人気の人物です。マスク氏の名を無断使用した詐欺は6月中旬の時点で200万ドル(約2億1400万円)を稼いでいました。
また3月にも世界保健機関(WHO)を装い、本物のWHOが立ち上げたサイト「COVID-19連帯対応基金」そっくりの偽サイトを運営し、コロナウイルスの大流行に対処するため資金を援助するよう促していました。
偽サイトでは「すべての国がコロナウィルスを追跡して検出できるようにし、最前線の医療従事者に個人用保護具を送ることができるようにする」としてビットコインを募っています。
また日本ではスタートトゥデイ社長の前澤友作氏が現金配布キャンペーンをツイッター上で実施していますが、ビットコインとイーサリアム(ETH)で配布するとした認証バッチ付きの偽物アカウントも確認されています。
このように流行を悪用した巧妙な詐欺の手口が増えてきており、今後もより一層の注意が必要となっています。