米資産運用会社のVanEck(ヴァンエック)社が、申請中だったビットコインETFを取り下げていたことがSEC(米証券取引委員会)の書類により判明しました。ヴァンエック版のビットコインETFはこれまでにもSECによりたびたび承認が延期となっており、10月18日が判断の最終期限となっていました。これにより現在SECに申請中のビットコインETFは残り2社となっています。
VanEck社がビットコインETFの申請を撤回
Cboe(シカゴ・オプション)取引所への上場を目指していたヴァンエック社のビットコインETFが取り下げられていたことが17日に判明しました。SECに提出した書類によると13日にヴァンエック社自ら取り下げていたことになります。
ヴァンエック社が申請中のビットコインETFは今年初めにもトランプ大統領の一部政府機関閉鎖の影響で自ら取り下げていましたが、SECにより既に3回の承認可否判断が延期されており、10月18日が最終期限となっていました。
今回の決定に対しヴァンエック社のデジタル資産戦略担当ディレクターGabor Gurbacs氏は自身のツイッターで「我々はビットコイン(BTC)とそれにフォーカスした金融イノベーションを引き続きサポートすることにコミットしている」と説明しています。
また、物理的で流動性があり保険がついているビットコインETFを市場に提供することは最優先事項であり、規制当局と市場関係者と緊密に協力を継続し承認に向けて一歩ずつ進んでいくとし、決して諦めたわけではないことを強調しました。
一部の投資家にオリジナルのビットコインETF類似商品を提供
ヴァンエック社と言えば今月初めに適格機関投資家を限定対象とするビットコインETFに類似した金融商品「144A」を販売したばかりでした。
これに対し一部専門家からはビットコインETFが承認されないことを見越してのリリースだとの見方もされていましたが、現時点ではわずか4BTC相当しか取引されておらず市場への影響はありませんでした。
今回ヴァンエック社が取り下げたため残る申請中のビットコインETFは下記の2つとなります。
・9月29日が期限のWilshire Phoenix(ウィルシャー・フェニックス)による「ザ・トラスト」
・10月13日が最終期限となるBitwise Asset Management(ビットワイズ・アセット・マネージメント)のビットコインETF
なお、NYSE Arcaへの上場を目指すビットワイズ版ETFは撤回をせず、今後も承認に向けて申請を継続する意向を明らかにしています。
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