今日の情報が、明日の君をつくる。

態度を軟化させつつあるFRB。ブロックチェーン業界を灯す光となるのか?

FRB(連邦準備制度理事会)がブロックチェーンに対しての考え方を改めつつあります。現在デジタル元の発行など、中国を発端に「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」への関心が各国で高まっています。

採用が進むブロックチェーン技術

リアルタイム決済の需要はますます高まってきています。2019年には世界で少なくとも40台のリアルタイム決済システムが稼働したと言われています。またブロックチェーン技術を実装した送金システムも銀行で採用されてきており、2020年度中にはさらに16件のシステム稼働が予想されています。

2019年には中国の中央銀行である「中国人民銀行(PBoC)」が、ブロックチェーン技術を使用し「中央銀行デジタル通貨(CBDC)」であるデジタル元の開発に取り組むことを表明しました。

この流れは発展途上国を中心に各国で進んでおり、2020年1月にはついに日本銀行もイングランド銀行やカナダ銀行、欧州中央銀行と共同でCBDCに関する研究グループを発足しています。

各国のCBDCへの取り組みを加速させたのが、米SNS大手のフェイスブックの独自通貨「libra(リブラ)」です。発表当初、金融システムを脅かす存在になると各国政府の反発にあい、米国でも厳しい追及がなされていました。

慎重も態度を軟化させるFRB

FRB(米連邦準備制度理事会)もリブラに対し、マネーロンダリングなど犯罪を手助けする潜在性があると警鐘を鳴らしていました。

ジェローム・パウエル議長は2019年にも議員へあてた手紙のなかで、金融機関の間で「より高速な決済システムを真剣に検討している。」と述べていたものの、同年12月にはCBDCであるデジタルドル発行については「今後5年間は必要ない。」と消極的な姿勢を示していました。

しかし2020年2月にはデジタルドルをただちに発行するわけではないと前置きしたうえで、ブロックチェーンおよびCBDCについて、研究に取り組むと発言していました。

パウエル議長によれば「フェイスブックのリブラが我々に火をつけた。」と説明しており、リブラを契機に各国銀行が取り組んでいることが見過ごせない状況になってきていることが見て取れます。

貿易戦争や新型コロナウイルスなどで対立を深める中国がCBDCを発行し、各国もならえばこれまでのドル覇権が終焉を迎える可能性があります。

一方、FRBのラエル・ブレイナード理事も「デジタル化は大きな価値と利便性を低コストで実現する可能性がある。」と説明しており、米国でもブロックチェーンの採用は時間の問題なのかもしれません。