今や多くの人々の投資対象となったビットコイン(BTC)ですが、適切な知識を持たずに暗号資産(仮想通貨)投資を始める人が後を絶ちません。ウォレット企業BRDのCEOであるAdam Traidman氏は、初心者へ購入する前に仮想通貨について調べるようアドバイスしています。
ボラティリティに注意
2020年半ばの時点で1万ドル(約109万円)強だったビットコインは再び上昇傾向にあり、先日には6万ドル(約654万円)に到達し大いに話題となりました。そのためFOMO(fear of missing out / 取り残されることへの恐怖)から暗号資産(仮想通貨)投資を始める人々が後を絶ちません。
700万人以上のユーザーを誇る人気の仮想通貨ウォレットBRDのCEO兼共同設立者であるAdam Traidman氏はCNBCのインタビューにて、新規参入者に対し自分が何に手を出しているのかを十分に理解しないまま、不安定な市場に参入せぬよう呼びかけています。
Traidman氏はまずビットコインをはじめとする主要アルトコインには、急激なボラティリティがあることを挙げました。仮想通貨市場はクジラ(大口機関投資家)による大規模な額の売買により価格が大きく上下する傾向があります。
そのためビットコインの購入を検討している人は動きをよく理解し、購入後すぐに下落しても狼狽してすぐに売却せぬようアドバイスしています。
「ビットコインが5万ドルを突破したとき多くの新規投資家が購入しましたが、その後経験豊富なクジラたちが下落を引き起こしました。続いて怖気づいた投資家たちがパニックで売り、クジラたちはより低い価格で買いなおしたのです」
貪欲にならず、目標の設定を
また初心者に対して貪欲にならず自分の目標を設定し、計画を立てる重要性を強調しました。Traidman氏は初心者が保有資産の価値の急激な上昇に魅了され、さらに上がると思い込む傾向があることを指摘、目標を達成したら売却するべきだと述べています。
「自分の資金が2倍、3倍になったときに、『簡単すぎた』と思うでしょう。しかし自分の信念を貫き、欲張ってはいけません。目標が2倍だとしてそれを達成したならば、売却し数字を達成したことに感謝してください」
さらに日々のコインの変動に振り回されることが多い仮想通貨市場ですが、毎日ウォレットを開き資産をチェックしているとストレスや不安を感じ、神経をすり減らすことになるだろうと危惧しています。
そのため株などの投資家のスタイルとは違うと前置きしたうえで、より良い戦略として少なくとも1年間は「買って・持って・忘れる」マインドが大事だと主張しました。