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カナダの仮想通貨業界に課題、二重課税のトラブルが発展を妨げる可能性

カナダと言えば仮想通貨への税制にいち早く取り組んだ国の1つとして知られていますが、同国の専門家や公認会計士の指摘によれば、現在の法律で仮想通貨は「二重課税」に該当しています。そのため、発展を妨げる可能性があるとしてカナダ財務省により改善する提案がなされています。

二重課税に苦しむカナダ

仮想通貨・ブロックチェーン業界はカナダでも多くの関心を集め、2017~2018年には25%の普及率を見せました。一方、カナダ歳入庁(CRA)は2013年にいち早く取引に税金を課すことを決め、脱税者を取り締まるよう注力しています。

しかし、業界が発展するにつれ新たな問題が浮き彫りとなっています。これはCRAが一部の仮想通貨を投資・金融商品と分類していることから「金銭」とみなしてはいないことに端を発しています。

そのため、仮想通貨を使用しての商品やサービスの購入は「物々交換取引」に該当してしまうため「二重課税」に繋がる可能性があり、カナダでの発展を阻害するとの指摘があがっています。

財務省が新たなカテゴリ作成を提案

この問題に対しカナダ財務省が解決するべく取り組んでいます。これまでカナダでの仮想通貨の税金を申告するにあたり

・商品とサービスに課される連邦付加価値税(GST)

・GSTと州・売上税を一体化した統一売上税(HST)

から算出していますが、場所によってGSTとHSTのレートが異なるため、より複雑となっています。

そのためカナダ財務省は仮想通貨を新しいカテゴリーの金融商品に分類すべきであるとし「仮想支払い手段(VPI)」という名前を付け、GSTとHSTのカテゴリーから除外する様に提案しています。

しかしこの解決策には仮想通貨を扱う企業を金融機関に登録する必要性など新たな問題も出てきます。企業も個人も手間がかかることに変わりはありませんが、世界4大会計事務所PwCのカナダ部門はGSTとHST目的の金融機関は、金融機関の規則に従うべきと述べています。

このVPIは現時点では特定の仮想通貨のみに適用されリストを作成中ですが、ステーブルコイン・ユーティリティトークン・FacebookのLibra(リブラ)など、特定の目的がある場合は除外する方向性となっています。

また仮想通貨の主要産業であるマイニングについては言及されておらず、まだまだ課題も点在しています。このようにカナダでは仮想通貨利用者に対しどのように課税するかについて苦戦していますが、適切かつ柔軟な対応を取らなければ業界の発展は厳しいものとなるでしょう。