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フランス銀行がCBDCの実証実験成功を発表

フランス銀行がCBDC(中央銀行が発行するデジタル通貨)の実証実験に成功したことが明らかとなりました。

フランス銀行CBDCの実証実験に成功

新型コロナウィルスの影響から、世界中の中央銀行で慌ただしい時間が続いています。経済危機に対して中央銀行が担う役割は大きく、金融緩和で何百万ドルという大規模な資金を投入しなければいけません。それ以外にも、マネーロンダリングされた資金などの検知や対策も求められます。こうした業務を効率的に行うためにも、近年CBDCの発行を検討する中央銀行はさらに増加する傾向にあります。

フランスでは5月20日、中央銀行が発行するデジタル・ユーロの実証実験が5月14日付けで成功したと発表されました。これはフランス銀行が独自に手がけたブロックチェーン技術を活用したものです。以下は発表の一部を抜粋したものです。

「2020年初頭から、フランス銀行では中央銀行のデジタル通貨発行へ向けた実証実験に着手しています。これは、金融機関及び銀行間の規制改善をパートナーと共同で探していくことを目的としたものです。一般的にこれらのデジタル通貨は「wholesale(企業向け中央銀行通貨)」と呼ばれるものに該当します。」

また、フランス銀行は今後数週間かけてさらに厳密なテストを行う意向を示しています。

CBDCは新たな価値を創出するのか

CBDCの発行に関しては、各国で取り組み方が分かれています。発行に前向きであり、積極的に取り組んでいる最も有名な事例は中国でしょう。中国ではデジタル人民元のテスト運用が既に一部の地域で行われており、今後はその運用範囲を広げていく予定となっています。また、国を挙げてブロックチェーンの研究開発に注力する意向も示しており、業界を牽引するリーダーになりつつあると言えるかもしれません。

一方で、日本と米国は慎重な姿勢を示しています。どちらの国においても、今後当面の間デジタル通貨を発行する予定がないことが関係者から公言されている状態です。

世界銀行の調査では、約70%の中央銀行がCBDCの発行について研究しているか、または間もなく実証実験などを開始する予定であることが明らかとなっています。この調査では、ある中央銀行が今後3年から6年の間に、企業向けのデジタル通貨を発行する可能性があることも報告されました。

各国で対応が分かれるCBDCですが、今後の展開からもますます目が離せません。