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タイ銀行、中央銀行デジタル通貨(CBDC)で前進、商用向け決済システムのテスト開発を発表。

タイの中央銀行に位置するタイ銀行(BoT)が、中央銀行デジタル通貨(CBDC)の使用を目的としたビジネス向け決済システムのプロトタイプ開発を行うことを発表しました。

CBDCの決済システム開発へ

6月18日、タイ銀行(BoT)は同国最大のセメント製造会社Siam Cement Group(サイアム・セメント・グループ)と、タイ王室も出資するサイアム商業銀行の子会社であるDigital Ventures(デジタル・ベンチャーズ)の3者間で、中央銀行デジタル通貨(CBDC)に関するMoU(覚書)を締結したことを明らかにしました。

今回、CBDCを用いた決済システムのプロトタイプを開発していくとしています。なおビジネス向けとなっており、購買および支払い管理の効率と処理スピードを高めフィンテック分野の向上を目的としています。

サイアム・セメント・グループの財務・投資担当副社長兼CFOであるThammasak Sethaudom氏によれば、CBDCのビジネス向け決済システムの共同開発は「将来のビジネス間の決済インフラを改善するうえで重要なステップだ」と強調しています。

すでに2018年にもサイアム・セメント・グループとデジタル・ベンチャーズは提携して、ブロックチェーンを採用したB2Pソリューションを開発していました。これにより処理時間の50%短縮と70%のコスト削減を実現しています。現在、4500社がこのプラットフォームを利用しています。

7月に開始予定

今回のCBDCプロトタイプの開発は、2018年からスタートしている銀行間のCBDC決済を目的とするブロックチェーンソリューション「Project Inthanon(プロジェクト・インタノン)」の知識がベースとなっています。

プロジェクト・インタノンとは米フィンテック企業R3が開発した分散型技術「コルダ」を基盤としています。タイ銀行の他、同国8つの商業銀行が参加しており、大口のCBDC決済を実現します。

なお今回、発表したビジネス向けCBDC決済のプロトタイプは7月からスタートさせ、年内いっぱいを予定しています。2020年末にはタイ銀行によって結果が公表される予定です。

現在、各国の中央銀行がデジタル通貨の研究・開発を進めています。タイ銀行はこれまで採用に懐疑的な姿勢を取りつつ開発を進めていたもののやっと重い腰を上げ、積極的となっています。

2020年1月には香港の中央銀行「香港金融管理局(HKMA)」と共同で、CBDC導入に向けたプロジェクトを発足していました。