米大手仮想通貨取引所Coinbaseは、昨年11月に行われたビットコインキャッシュ(BCH)のハードフォークにより分裂したビットコインSV(BSV)の取引をサポートしない事を公式発表で明らかにしました。なお、配布されたビットコインSVを外部のウォレットに引き出す事は可能となっています。
Coinbase、3ヶ月が経ちようやくビットコインSVを配布へ
内部グループの対立によりビットコインキャッシュ(BCH)は昨年11月、ハードフォークを実施し、ロジャー・バー氏とジハン・ウー氏が支持する「ビットコインABC(BCHABC)」とクレイグ・ライト氏が支持する「ビットコインSV(BSV)」に分裂しました。
この分裂劇は、仮想通貨市場の価格暴落の引き金となった事も記憶に新しいと言えます。
米大手の仮想通貨取引所Coinbaseは、ビットコインABCを引き続きビットコインキャッシュとしてサポートする事を発表しており、ビットコインSVはハードフォークに対する付与のみの対応となっていました。
今月14日にCoinbaseは遅れていたビットコインSVの付与をハードフォーク時にビットコインキャッシュを保持し、その条件を満たしていたユーザーに1:1の比率で行った事を発表し、売買をサポートしていないため外部のウォレットや取引所に送金する事を促しています。
コインマーケットキャップにおいても、ビットコインABCはそのままビットコインキャッシュとして引き継いでおり、ビットコインSVは本日(2/18)、取引高で11位を位置しています。なお、他の取引所などでも同様の対応がほとんどとなっています。
秘密鍵のバックアップをGoogleドライブとiCloudで可能に
また、Coinbaseは13日にGoogleドライブとiCloudのストレージサービスに同取引所のウォレットの秘密鍵をバックアップ出来る機能を発表しました。
これは秘密鍵をさらに暗号化したものをバックアップするもので、今までユーザーが秘密鍵やデバイスを紛失した場合、資産を永遠に取り出す事が出来なくなるといったミスを防ぐことが可能となります。
このバックアップはAES256-GCMの暗号化アルゴリズムを採用しており、Coinbaseのモバイルアプリのみでアクセスができ、取引所内部の人間やクラウドサービスの関係者はアクセスできない仕様となっています。
次いで、Coinbaseの幹部の複数人が相次いで退社した事も話題になっています。報じたのはThe Informationによるもので、昨年11月から少なくとも3人がCoinbaseの元を去っているとの事です。
理由は明らかになっていないものの、今後の運営に何らかの支障が出る可能性も示唆されています。