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マウントゴックス債権者、CoinLabと合意により90%のビットコイン返還が請求可能に。

経営破綻した仮想通貨取引所Mt.Gox(マウントゴックス)の破産管財人と米スタートアップ企業CoinLabの合意により、債権者は90%までのビットコインの返還が要求可能になりました。

債権者に明るいニュース

巨額なハッキング事件により2014年に破綻したマウントゴックスの民事再生手続きですが、ブルームバーグによれば破産管財人を務める小林弁護士とCoinLab社の間で、債権者へ資産を返還する合意がなされたと報道しています。

これによりマウントゴックスの債権者は、裁判での請求が決定する前でも90%のビットコインを返還要求することが可能となりました。CoinLabによれば、今後債権者らの間で投票がなされ、裁判で和解や訴訟が成立するまで返還を待つこともできるとしています。

CoinLabとは2012年11月、マウントゴックスの北米居住者向けサービス提供を展開するにあたり協力したものの失敗、2013年にCoinLabは契約違反があったとしてマウントゴックスを提訴しました。

その後多額の支払いを要求しており、その額は当初の7500万ドル(約78億円)から160億ドル(約1兆6600億円)にまで引き上げられました。これが債権者への返済プロセスを大いに遅らせていると懸念されていました。

巨額な売り圧となる懸念も

CoinLabの初期投資家でもあるティム・ドレイパー氏は今回の合意にあたり、次のようなコメントを出しています。

「マウントゴックスから最終的にユーザーへ資産が支払われることに感激しています。何万人もの債権者は仮想通貨初期のころから可能性を信じているため、彼らと同様に私もビットコインを手に入れることを楽しみにしています」

しかし債権者へビットコインが返還されれば、巨大な売り圧に生じるとの指摘もなされています。マウントゴックスは2014年に85万BTCをハッキング等により失い、突然閉鎖に追い込まれました。

その後破産管財人である小林弁護士を中心に破産手続きが進められ、2018年には民事再生の計画案が東京裁判所に提出されるなど、CoinLabの訴訟も含め7年間を要しています。85万BTCのうち、75万BTCがユーザーの資産とされていますが現時点でどの程度、小林弁護士が代わりに保有しているのか明らかになってはいません。

破産した当時、1BTCの価格は489ドル(約50,735円)で取引されており総額4億1,500万ドル(約430億円)強とされています。しかし2021年に入りビットコインは高騰、そのため現在のレートで総額315億ドル(約3兆円)にも及んでいます。

この額が売られれば市場に影響を与えることは間違いありません。仮想通貨の可能性を信じた初期投資家ばかりとは言え、十分な利益率から売却は大いにあり得ると言えるでしょう。