様々なデジタルアートのオークションを手掛けるプラットフォームCryptographが初となるオークションを開催し、イーサリアム(ETH)の共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏の作品など合計5万ドル(約536万円)分が落札されました。
NFTアートオークション
英国を拠点とするCryptographは、世界的に有名なアーティストや起業家の作品をオークションにかけ、その収益で持続可能な慈善活動を目指すブロックチェーン・スタートアップ企業です。
Cryptographは7月8日からイーサリアム(ETH)のブロックチェーンをベースとしたデジタルアート・オークションを開催し、これまでに合計5万ドル(約536万円)が落札されています。
このデジタルアート・オークションのプラットフォームにはBitcoin.com創業者ロジャー・バー氏やイーサリアム共同創業者ヴィタリック・ブテリン氏だけでなく、
・Gitcoin CEOのKevin Owocki氏
・ShapeShift CEOのErik Voorhees氏
・Parity共同創業者のJutta Steiner氏
といった仮想通貨業界の起業家の自身のプロジェクトに関連したデジタルサインやメモが競売にかけられていました。
なお総収益のうち70%は慈善団体に寄付され、10%は落札された作品のクリエイター自身が寄付先の慈善団体を選ぶことができる仕組みとなっており、永久に持続できる慈善活動を可能にします。
ブテリン氏の作品が40ETHで落札
これまで出品されたデジタルアートの最高落札額はブテリン氏で約40ETH(約104万円)で、2位はイーサリアム財団の研究者Vlad Zamfir氏の10ETH(約26万円)、次いでTezosの共同創設者Kathleen Breitman氏の5ETH(約13万円)となっています。
Cryptographのオークションサイトによるとブテリン氏が出品したのは「Quadratic Funding(二次資金調達)」というタイトルで、ブテリン氏が新たに提唱している資金調達方法のコンセプトや計算式が作品になっていました。
ブテリン氏によればこのモデルは「個人が自発的に寄付をすることで、社会全体が公共財をどれだけ評価しているか、そのためにどれだけの金額を使うべきか、そしてその資金をどこに向けるべきかを政府に示すことができます。」と説明しています。
なお出品されたデジタルアートはNFT(ノン・ファンジブル・トークン)と呼ばれる代替不可能なトークンによって、所有権が証明できいつでもイーサリアムのブロックチェーン上で確認可能となっています。