英ロンドンを拠点とし、仮想通貨サービスを提供しているデジタルバンクのスタートアップ企業Revolutは、欧州ユーザーに対し新たに4つの仮想通貨取引サービスを提供すること明らかにしました。
Revolut、仮想通貨サービス拡大へ
12月10日、Revolutの公式ブログにてEOS・XTZ・ZRX(0x)・OMGの4つの仮想通貨(暗号資産)を新たにサポートすることを発表しました。OMGとは以前OmiseGoとして知られ、現在はOMGネットワークとなっているトークンです。
対象となるユーザーは欧州経済領域(EEA)居住者で、これは欧州連合(EU)加盟国と、アイスランド・リヒテンシュタイン・ノルウェー・スイスを除く欧州自由貿易連合(EFTA)加盟3カ国で構成されています。
Revolutは2015年7月にNikolay Storonsky氏とVlad Yatsenko氏によってロンドンで設立され、モバイルアプリで管理可能なマルチプリペイド・デビットカードを提供し話題となりました。
以来、インターバンクFXレートでのクロスボーダー送金・グローバルATMによる手数料無料での引き出し・個人ローン・旅行保険などサービスの幅を広げていましたが、2017年の仮想通貨バブルには「Revolut Crypto」と呼ばれるサービスを開始しました。
このサービスではビットコイン(BTC)・ライトコイン(LTC)・イーサリアム(ETH)を非常にシンプルな方法で購入・保有または売却する方法を提供するよう設計されています。
秘密鍵やコールドストレージも必要なくボタンをタップするだけで、資産にアクセスできるものでリリース以降、すぐにステラルーメン(XLM)・ビットコインキャッシュ(BCH)・リップル(XRP)のサポートを追加していました。
2020年もユーザーファースト目指す
今年8月にはRevolutのユーザーは2019年、約1億2000万ドル(約125億円)相当の仮想通貨を保有していたと報告していました。この数字は前年比で152%増となっており、2020年も引き続き仮想通貨ユーザーへサービスを拡大しています。
ニューヨークに拠点を置きステーブルコインを発行するPaxos(パクソス)と提携し、米国49州の顧客がプラットフォーム上でBTCとETHを売買・保有・販売できるようにすると発表していました。
またオーストラリア居住者にも仮想通貨取引サービスを提供、10月には仮想通貨セキュリティ企業Fireblocksと提携し新たなプロダクトを開発することを明らかにしました。
これは以前までの「Revolutがユーザーに代わって資産を保有するため、アプリから資産を他取引所へ移動できない」という課題を解決するものとされており、第三者への安全なアクセスを提供すると言われています。