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米司法省(DOJ)が北朝鮮ハッカーに関連する仮想通貨口座を差し押さえるため訴訟へ。

米司法省(DOJ)が280もの仮想通貨アカウントを差し押さえるため訴訟を起こしたことが明らかとなりました。これらアカウントは米国を含む世界中の仮想通貨企業から資金を盗んだ北朝鮮ハッカーのものとされています。

ハッカー撲滅へ

8月27日、ウォールストリートジャーナルの報道によれば北朝鮮のハッカーとその共犯者のものとされる280の仮想通貨口座を差し押さえるべく、米司法省(DOJ)が訴訟を起こしたことが分かりました。

当該仮想通貨口座は北朝鮮のハッカーと中国国籍の工作員によって、十数か所もの仮想通貨取引所から盗んだ2億5000万ドル(約264億円)分の資産を中国のマネーロンダリングネットワークで資金洗浄するために使用されていました。

司法省と内国歳入庁の捜査官の調査によれば2018年から韓国の仮想通貨取引所へのハッキングを中心に、北朝鮮のハッカーがマルウェアを使用して不正アクセスしていたと伝えています。

ブライアン・ラビット司法省次官補代理も「北朝鮮のサイバーハッキングプログラムと中国の仮想通貨マネーロンダリングネットワークとの間の進行中のつながりを公に暴露しています。」とコメントしています。

また司法省の文書では企業名は明らかにしていないもののAlgorandブロックチェーン上で起きたハッキングされた事例も公開しており、これは米国を拠点としハッカーによって100万~200万ドル(約1億570万~2億1140万円)を盗まれたAlgo Capital(アルゴ・キャピタル)と推測されています。

中国でのマネーロンダリング

盗まれた資金は中国に拠点を置く様々な無名の仮想通貨取引所や店頭(OTC)トレーダーを通じて資金洗浄されたと見られています。裁判所文書では被害に遭ったアカウントからマネーロンダリングポイントへ持ち込まれる流れがそれぞれ詳しく説明されています。

3月にも米司法省が中国人2人を北朝鮮に代わって、1億ドル(約105億円)以上もの資金をマネーロンダリングしたとして起訴していました。

また裁判所文書ではマイケル・シャーウィン連邦検事代行に一連の捜査で重要な役割を果たしたと認められたタスクフォース「Cryptocurrency Strike Force」の存在も示唆しています。

この動きは米国土安全保障省(DHS)が北朝鮮と関連性が高いとされるハッキンググループ「BeagleBoyz」について警戒を促す発表を行った直後のものです。BeagleBoyzも幾つかの仮想通貨取引所へハッキングを行ったと見られています。

またLazarusも仮想通貨をターゲットとしたハッキンググループとして有名です。今回の米司法省が行った起訴は、米政府によって今後差し押さえの可否が判断されることになります。