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デジタルユーロは2~4年で発行か=ECBのラガルド総裁が見解を示す。

欧州中央銀行(ECB)のChristine Lagarde(クリスティーヌ・ラガルド)総裁は、同行がデジタルユーロ発行に踏み切った場合、今後2~4年でローンチされるだろうと予想しています。

2021年1月に決定

11月12日、欧州中央銀行(ECB)が開催しFRB(米連邦準備制度理事会)のパウエル議長らが出席したオンラインフォーラムにて、クリスティーヌ・ラガルド総裁は現在、ECBはデジタルユーロに関する協議を進めていると明かしました。

「変わりゆく世界の中央銀行」をテーマにしたこのフォーラムでは、EUの中央銀行が新型コロナウイルスによる脅威と、それに伴う経済的混乱にどのように対処しているかに焦点が当てられ、中央銀行デジタル通貨(CBDC)についても議題となりました。

ラガルド総裁はECBが10月中旬に協議を開始しており、デジタルユーロを発行するかについては2021年1月中旬に最終決定されるとしたうえで「すぐに利用可能になるわけではありませんが、その方向に進むかもしれないというのが私の直感です。」と私見を述べています。

またアンチマネーロンダリングやテロ資金供与対策、ユーザーのプライバシーおよび適切な技術の構築などあらゆる問題に対処しなければならないとデジタルユーロ発行に向けての懸念も示しています。

2~4年かかるプロジェクトになる

そのためデジタルユーロ発行の決定はわずか2カ月後に迫っていますが、実際の導入についてはもっと長い時間がかかる可能性があるとして「ローンチされるまでには2~4年かかるプロジェクトだ。」と予測しています。

国際通貨基金(IMF)の専務理事も務めていたラガルド総裁は、その理由として中国のデジタル人民元の取り組みが5年前から続いていることや、フェイスブックの独自通貨リブラが苦戦していることを挙げ「先を争っているわけではない」と付け加えました。

一方でデジタルユーロは現金と取って代わるものではなく、補完する役割を果たすだろうと紙幣が無くなる訳ではないとの見解も示しています。

またFRBのパウエル議長も、米国がECBやBISなどの中央銀行と提携してCBDCの検討にコミットしていると述べたものの「デジタルドルの発行を決定したわけではなく、まだかなり多くの作業が残っている。」とコメントしています。

パウエル議長はさらに米ドルが事実上の世界基軸通貨であることから、FRBは他のすべての中央銀行よりもCBDCの研究に大きな課題を抱えていると指摘し、すでに米国では安全で効果的かつダイナミックな決済システムが存在するとも強調しました。