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EUで増加するビットコイン採用と中銀デジタル通貨

先月5日、欧州連合(EU)はフェイスブックのLibra(リブラ)に対抗するため、欧州中央銀行(ECB)に対してデジタル通貨の発行を検討するよう求めました。これに伴い、イタリアやリトアニア、スウェーデンでもビットコイン(BTC)やデジタル資産の発行計画、採用が進んでいます。

イタリアで増えるビットコイン採用

イタリアはGDP(国内総生産)が2兆ドルで、世界でも第9位の経済大国でもあります。そのいっぽうで、ユーロ圏内ではギリシャに次いで2番目に大きい債務を抱えている国でもあります。イタリア人の多くはキャッシュレス決済よりも現金を好む傾向がありましたが、こうした経済の不安定さもあってか、企業や店舗などでデジタル資産の活用が目立ってきています。

マーケット情報を提供する企業Statistaによると、2019年11月時点でイタリア国内だけでも約835の店舗と企業がビットコイン決済を導入しています。特に、ロンバルディア州、トレンティーノサウスチロル州、ベネト州の3つの地域は、決済を導入している主要な地域として挙げられます。加えて、イタリアにはビットコインATMが62台も設置されているとのことです。

リトアニアのコレクタートークン発行

リトアニアの中央銀行であるリトアニア銀行では、上限24,000のコレクタートークンの発行が計画されています。2020年の春頃までに発行予定となっており、リトアニア銀行のオンラインストアでのみ購入可能です。

このトークンはリトアニアの1918年の独立宣言をモチーフとして開発されています。トークンごとにそれぞれカテゴリが分類されており、購入時にはそこからランダムでトークンが選ばれます。収集にゲーム性の要素を取り入れることで、若年層も惹きつけるコレクタートークンとなっています。

リトアニアのコレクタートークン発行は、同国のフィンテック分野強化の一環として行われます。中央銀行が主体となるブロックチェーン技術のノウハウを蓄積したい狙いがあるのです。

スウェーデン、独自デジタル通貨「e-krona」の発行

スウェーデンの中央銀行にあたるスウェーデン国立銀行では、コンサルティング会社Accentureとの提携に基づき、独自発行のデジタル通貨「e-krona」の試験運用が計画されています。スウェーデン国立銀行によれば、この試験運用でe-kronaの技術的可能性についての理解を深める狙いがあるとのことです。

現在スウェーデン国立銀行では、RIXという決済システムの参加者にのみデジタル通貨を提供しています。また、スウェーデンには、商業銀行が発行するプライベートなデジタルマネーも存在します。