分散型プラットフォームの提供を目指す「Sponsy」は、2018年後半にICOを行う予定でした。
しかし、投資家のICOへの関心が薄れてしまったことでプロジェクトが失敗したとして、現在オークションサイトeBayにて6万ドル(約660万円)でプロジェクトとアイディアの売却を計画しています。
ICOプロジェクトがオークションに
「Sponsy」は、当時19歳だったIvan Komar氏によって設立されました。分散型スポンサーシップと呼ばれるプラットフォームの立ち上げを計画しており、2018年にはICOを行い数百万ドルを調達する予定でした。
しかし、その後プロダクトやロードマップの更新は無く、現在プロジェクトはオークションサイトeBayに出品されている事が判明しました。なお、入札額は6万ドル(約660万円)からとなっています。
Komar氏はICOを実施する際に弁護士に助言を求め、「ICOより先に実行可能なプロダクトを先に開発すべきだ。たくさんのICOがあるがどれもプロダクトについて何も考えていない。」とアドバイスを受けたとの事です。
ファイナンシャルタイムズのインタビューでは、その言葉に従ってしまったためにプロジェクトが失敗したと述べています。
Komar氏は、ICOバブルの内に資金調達をせず開発を行い、その間にバブルが弾け投資家の関心が薄れてしまった事に関し、「後悔している。」との事です。
プロダクトが先か?ICOが先か?
Komar氏はさらに、「もし同様の機会が再び与えられやり直せるとしたら?」という問いには、次の様に述べています。
「私達はプロダクトを先に構築する道は選ばないでしょう。仮想通貨のクレイジーな流行に飛び込み、トークンをできるだけ早く販売し、多くのお金を集めていたと思います。それは他の企業がしていた事でもあります」
Komar氏は、プロジェクト自体は一流のもので価値があると主張しており、関心のある企業が存在するかもしれないからeBayに出品したと答えています。
なお、このプロダクトはトークンや暗号化、ブロックチェーンを実装しなくても簡単に動かす事ができ、分散型と謳ってはいるものの中央集権型サーバーとなっている事も明かしています。
現在、入札額は6万ドル(約660万円)からとなっていますが、プロジェクトは少なくとも20万ドル(約2200万円)以上の価値があると自信を覗かせています。しかし、締め切りが3日と迫っている現在も、入札者は現われていません。
投資家の事を優先的に考えれば開発などを先に行うことは正しいとはいえ、タイミングを逃したことがはっきりと明暗を分けた形になったと言えます。
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