今日の情報が、明日の君をつくる。

IMF、電子マネーと現金を利用した「二重通貨システム」の提案




10年前の金融危機以来、世界各国の多くの中央銀行の金利はゼロに近いマイナス金利となっています。これでは次の金融危機が訪れた時に対処する余力も無い事を意味します。そこでIMF(国際通貨基金)は現金と同様、電子マネーを用いた対策を提案しています。

マイナス金利とキャッシュレス社会

景気後退時には厳しい対策が必要であり、今まで金利ベースとして3~6%の引き下げが必要となっていました。しかし、世界各国の中央銀行は依然としてゼロに近い利子率を維持しており現在、世界経済は回復しているものの将来的に景気後退は避けられず、金融危機が再び起きた場合、金融政策に対応できる余力はほとんど残ってはいません。

そう語るのはIMF(国際通貨基金)のエコノミストRuchir Agarwal氏とSigne Krogstrup氏が掲載したブログによるもので、IMFはその解決策を模索していると述べています。

現在、各国で進んでいるキャッシュレス社会では、金利に下限は定まっておらず制限が無いため中央銀行は深刻な景気後退時には、政策金利を2%~4%引き下げ消費者は預金、ローン時などに利子を支払う様に定める事も可能になります。

そのため消費者にとって消費や投資がより好ましい選択肢となり経済を後押しすると主張しています。しかし、その一方で現金の存在が問題となっており、タンス預金として保有される懸念も示唆していました。

これらの打開策としてIMFは二重通貨システムを提唱しています。

二重通貨システムとは?

IMFは解決策として、中央銀行がマネタリーベースとして現金と電子マネー(eマネー)の2つを別々に分離させ現地の法定通貨に対応させる案を指摘しました。

これは電子マネーを政策金利の支払いに対応し、現金に電子マネーとの交換レートを持たせるというもので、電子マネーをマイナス金利とする場合、現金の交換レートを同等のレートで減価させ現金の価値を下げるという策となっています。

そのため店舗は商品の価格を現金と電子マネー両方で提示しなければならず自ずと消費者は現金を保持する利点が無くなっていきます。

両氏は、この二重通貨システムにより中央銀行は大規模な現金の代替を行わずに、景気後退に対抗する必要な分のマイナス金利を設定できると主張しました。

中央銀行は小さな変更点を修正するだけでこの提案を実行できるとした一方で、このような問題点も同時に付け加えました。

このシステムは国ごとに長所と短所が異なり、特に通貨法など重要な法的修正が必要となるため、より高いインフレ目標など慎重に比較しさらなる研究時間がかかるとし、膨大なコミュニケーションが必要となるとの課題点も浮き彫りとなっています。



コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です