仮想通貨の爆発的な普及により、仮想通貨に関連するさまざまなワードが世間に広まりました。
ビットコイン(BTC)をはじめとして、イーサリアム(ETH)やリップル(XRP)、ネム(NEM)といった仮想通貨が有名に。そんな中で、「IOU」というワードを目にしたことはありませんか?
おそらくこのワードを目にしたのは、リップルについて調べていた時ではないでしょうか。リップルは銀行の国際送金などで技術が用いられ、通常では1日かかる送金を3秒で済ませることができる、画期的な技術を持っています。
本記事では、IOUについて、そしてリップルとIOUの関係を解説していきます。
そもそも仮想通貨のIOUとは?

IOUは「IOU = I Owe You」の略称で、借用証明書という意味で使われています。
仮想通貨では、主にリップルと一緒によく使われているワードです。リップルは仮想通貨投資家からの人気も高く多くの投資家達に知られており、技術の利便性から今後の可能性に期待されている仮想通貨の一つです。
IOUについての解釈は人によって異なりますが、簡単に説明すると、現物と交換できるものを指しています。
IOUの例として、銀行口座を使った日本円の入出金を紹介します。
例えば、10万円を自分の銀行口座に入金するとします。入金すると、通帳には10万円の文字が印刷され、銀行に10万円が貯金されます。この時、通帳には10万円と書かれますが、通帳自体に10万円の価値があるわけではありません。通帳は、10万円を銀行口座から引き出す権利書(IOU)として機能しています。
また、この仕組みにおいて、IOUを元に換金を行っている業者の立ち位置は「ゲートウェイ」と呼ばれています。
次の項目では、仮想通貨においてのIOUの具体例を解説していきます。
IOUは「IOU = I Owe You」の略称で、借用証明書という意味を持っています。また、IOUを元に換金を行っている業者の立ち位置はゲートウェイと呼ばれています。
仮想通貨リップルとIOUの関係性について

そもそも仮想通貨のリップルは、ブロックチェーン技術を利用していません。リップルネットワークでは、リップルをやり取りしているわけではなく、リップル社によるIOUを用いた残高の書き換えで通貨のやり取りを行っています。
例えば、AさんからBさんに100XRPを送金したとします。この時、BさんのXRPウォレットには、ゲートウェイにより「AさんからBさんに100XRP送金された」という内容のIOUが作成されます。そしてリップル社がIOUの情報を元にAさんのウォレット残高から100XRP減らし、Bさんのウォレット残高に100XRPを付与。XRPの残高を反映させた後、内容が記載されているIOUが削除されます。
このIOUを利用した送金手続きは、ビットコインが採用しているブロックチェーン上のデータを書き換えるような送金作業よりも早いため、リップルの送金はとても早いことで有名です。
ビットコインの送金作業では、マイナーがマイニングによって他者の取引履歴をブロックチェーン上に書き込むことで送金手続きが進められています。この時、マイナーへのマイニング報酬としてビットコインの送金手数料が発生します。一方リップルでは、IOUを用いた送金方法を採用しており、発生する手数料も、マイニングによってマイナーに支払う報酬よりも安くなっています。
これらの理由により、リップルは送金が早く、送金手数料が安いと言われているのです。
リップルは、IOUを用いた残高の書き換えで通貨のやり取りを行っています。ブロックチェーン技術を利用していないことから、データを書き換える必要がなく、マイナーへの報酬を必要とせず、迅速な送金が実現できます。
まとめ
仮想通貨取引で使われているIOUは、やり取りする仮想通貨の価値証明書ということになります。
仮想通貨リップルでは、直接現物をやり取りしているわけでなく、IOU=現物の引換券となるトークンをやり取りする仕組みです。この仕組みにおいて、IOUを元に換金を行っている銀行の立ち位置は、ゲートウェイと呼ばれています。
ゲートウェイにより、トークン(IOU)には価値があると判断され、その内容を元に送金がなされます。
IOUを利用した送金手続きは、ビットコインが採用しているブロックチェーン上のデータを書き換えるような送金作業よりも早いものとなります。また、ビットコインの送金作業では、マイナーへのマイニング報酬としてビットコインの送金手数料が発生しますが、リップルでは、IOUを用いた送金方法を採用しており、この時に発生する手数料は、マイニングによってマイナーに支払う報酬よりも安くなっています。
リップルはこれらの理由により、送金時間が早く、送金手数料も安いという利点を持っており、プロジェクトの将来性が期待されている仮想通貨です。
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