匿名性に特化した仮想通貨コモド(KMD)の価格が、新型コロナウイルスによる市場暴落にも関わらず、この約1ヶ月間で102%の上昇率を見せました。コモドと言えば2019年にAtomicDEXをローンチし注目を浴びています。
仮想通貨コモド、大きく上昇
新型コロナウイルスにより仮想通貨市場の先行きが不透明な中で上位仮想通貨が苦戦していますが、仮想通貨コモドは過去28日間でドル建てで102%もの上昇を見せ注目されています。
コモドは3月16日には0.239453ドル(約25.65円)だった価格が、4月14日にはピーク時0.48501ドル(約51.95円)にまで達しました。
これは、2月の高値である0.920051ドル(約98.55円)から考えると75%以上、下落した前月と比較して驚異的なパフォーマンスとなっています。
なおコモドは現在、CoinmarketCapにて時価総額69位にランクインしており、大手仮想通貨取引所バイナンスなどで多くの取引が行われています。
コモドの活動状況
コモドは匿名通貨ゼットキャッシュ(ZEC)からのハードフォークによって誕生しました。現在は匿名性を維持しつつもマルチチェーンアーキテクチャに焦点を当てています。
これによりブロックチェーンプロジェクトは10種類の異なるプログラミング言語を用いてコモドのサイドチェーン上に構築することができ、独自ブロックチェーンは10分ごとにビットコインネットワーク上にバックアップされます。
またブロックチェーンが異なる仮想通貨をサードパーティを介さずとも取引可能な「アトミックスワップ」の開発にも取り組んでおり、2019年には同性質を持つプロトコル「AtomicDEX」をリリースしていました。
2020年3月下旬にはイーサリアム(ETH)の共同創設者ヴィタリック・ブテリン氏による「ビットコインとイーサリアムをトラストレスな方法で取引できないのは恥ずかしいことだ」とのツイートにコモドが「AtomicDEXならすでに可能だ」と指摘し、大きな注目を集めていました。
2018年には大手取引所Binance(バイナンス)のCEOである通称CZ氏もコモドに注目しており、当時はForbesのインタビュー内で「コモドのようなカスタマイズ可能なブロックチェーンは、従来の一般的なブロックチェーンより長持ちする可能性がある」と発言していたことでも話題となっていました。