今日の情報が、明日の君をつくる。

韓国銀行がデジタル通貨(CBDC)の新しいパイロットプログラムを開始、必要な技術や法律を特定

韓国の中央銀行である「韓国銀行(BOK)」が、新たに中央銀行発行デジタル通貨(CBDC)のパイロットプログラムを開始することを明らかにしました。これは、日米など他先進国のCBDC開発が予想より早くなったためとされています。

韓国銀行、CBDC開発を早める

4月6日に韓国銀行が発表したCBDCのパイロットプログラムはすでに先月から開始されており、2021年12月までの22ヶ月間で実施されます。

このパイロットプログラムは、新たなデジタル通貨の作成と流通のために必要な技術と法律規定の特定が目的となっています。

韓国銀行のプレスリリースによれば、現在の現金への需要・競争力の高い決済サービス市場・高水準の金融包括を考慮すれば、近い将来でのCBDC発行の必要性は依然として低いままであると述べています。

しかし、隣国である中国や日本、その同盟国であるアメリカなどがデジタル通貨の開発を予想していたよりも早く計画している点を考慮し、急速に進む国内外の決済サービス部門の技術革新などの変化に対応するために今回のパイロットシステムを設置したと説明しました。

国際競争化するデジタル通貨

CBDCの開発・発行は国民の需要と関わらず既存の国際競争の延長となっており、ドル建て依存となっている世界経済から脱却し自国の利益を得るための「通貨競争」の中心となる可能性も示唆されています。

大国である中国がデジタル人民元の発行を最優先課題としていることからも、各国議員がCBDCの開発に取り組むよう政府へ促す場面も増えてきたと言えます。

日本でも衆議院議員の中山のりひろ氏が「デジタル人民元がグローバル準備通貨システムへの挑戦である」とし、対抗するべく日銀と米連邦準備理事会(FRB)など多くの同盟国と協力しデジタル通貨開発の研究を行うべきであると訴えています。

日銀はすでにCBDC発行に向け欧州中央銀行(ECB)・国際決済銀行(BIS)などと共同研究を開始しており、導入に向けての議論を目的とした会合が4月中にも開催される予定です。

一方米国ではデジタルドルキャンペーンが行われており、元規制当局長官や財務次官・大統領顧問らから支持を集めています。FRB理事であるLael Brainard氏は2月、デジタルドルがフェイスブックのリブラ(Libra)のような一大企業の取り組みに対抗できるかを調査していると明かしていました。

韓国銀行も過去にはCBDCについて懐疑的であったものの、状況の変化を受け2019年12月にはデジタル通貨研究を強化するため専門組織の人員を増加するとした報道がなされていました。