中国の大手マイニング企業Bitmain(ビットメイン)社は、自社がリリースするマイニング機器「Antminer S17」に問題があることを認めました。一部ユーザーからはSNS上で苦情の声が多く寄せられていました。
Bitmainのマイニング機器にトラブル
マイニング大手のBitmain(ビットメイン)社は、Antminer S17に関する苦情がソーシャルメディア上で多く寄せられていることを受け、一部の購入者に不具合が生じていることを認めました。
広報担当者によればAntminerは最近メディアで取り上げられた17シリーズの一部製品の問題に細心の注意を払っているとして、製品のトラブルに見舞われた顧客とすでに解決に向け交渉に入ったことを明らかにしています。
また今後Antminer S17など製品に問題が発生した場合には、いつでも公式カスタマーサービスに問い合わせるよう呼びかけています。
Antminer S17の不具合は5月1日に仮想通貨に関するコンサルとマイニングを行うWattum社の共同設立者Arseniy Grusha氏の指摘によって初めて明らかとなりました。
Grusha氏は新型コロナウイルスの影響によって1ヶ月遅れとなる3月にBitmain社から420台のAntminer S17+を受け取ったものの、稼働後わずか1ヶ月で30%が故障したと報告しています。
その後すぐに問題を共有するテレグラムグループを立ち上げ、同様の問題を抱えるユーザーが160人も集まっていました。
各企業からも同様の声が
またニューヨークを拠点とするエネルギースタートアップ企業GriidのCTOであるMike Hamilton氏もAntminer S17 50Tユニットを1800台購入後、約1000台に不具合が相次いでいることを報告しています。
Blockware MiningのCEOであるMatt D’Souza氏も貨物コンテナをベースとしたマイニング施設に1000台のAntminer S 17+を設置したところ、19%の不良率があったと明らかにしました。
ブロックチェーンインフラストラクチャ企業のBlockstreamの最高戦略責任者Samson Mow氏は先月の時点でAntminer S17/T17ユニットにおいて20~30%の故障率があったことをツイートしていました。
Bitmain社は半減期後のビットコイン(BTC)マイニング量が増加するよう設計された新たなマイニングマシーンAntminer S19の国内向けの販売を終了したばかりでした。
5月11日以降の出荷予定となっていますが、Antminer S19の不具合が報告される可能性も懸念されています。