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英NatWest銀行、仮想通貨を高リスクと判断。決済受け入れ企業へのサービスも停止する可能性。

英商業銀行であるNatWest(ナショナル・ウエストミンスター)銀行は、暗号資産(仮想通貨)決済を受け入れている企業に対し、自社サービスの提供を行わないと発表、慎重な姿勢を示しています。

仮想通貨にいまだ慎重なアプローチ

英ロンドンに拠点を構えるNatWest銀行のリスク委員会の責任者で、取締役会メンバーも務めるMorten Friis氏の発表によれば、仮想通貨を「高リスク」に分類、顧客である決済を受け入れている企業に対し、サービスを提供しないことを明らかにしました。

仮想通貨はこの数か月で一般の人々だけでなく、Tesla社やWeWork社など大手企業が受け入れられるようになり、新たなレベルへ登ろうとしています。にも関わらずNatWest銀行はこの流れに逆行し、慎重なアプローチを取ろうとしていると説明しています。

その背景には英金融規制当局がこれまで仮想通貨投資について「投資家は全財産を失う危険性がある」と繰り返し一般の人々に警告しており、その声明に従ったものと推測されています。

Friis氏は次のように述べています。

「私たちは新規顧客の獲得や継続的な関係の構築にかかわらず、仮想通貨取引所を主な事業としている顧客や、仮想通貨取引を主な活動としている顧客と取引する意欲はありません」

規制軟化すれば従う可能性も

現在、企業の多くが仮想通貨をより友好的に受け入れようと模索しているにも関わらず、英国の銀行はNatWestのように敬遠しています。HSBCも先週「仮想通貨への直接的なエクスポージャーに対する意欲はなく、仮想通貨から価値を得る商品や証券を促進する意欲も限られている」と述べていました。

この流れは仮想通貨決済を受け入れている企業に思わぬ波紋を起こす可能性がありますが、今後、規制当局の仮想通貨に対する態度が変われば、この立場も変わってくるかもしれません。

Friis氏も「今後も慎重なアプローチを取ることを期待していますが、市場がどのように進化するかを見守りたいと思います」と述べ、現在規制整備が進められている分野であるため、状況が変化した時に対応したいと付け加えています。

一方でNatWestの広報担当者は後日、同銀行の法人顧客は「いくつかの特定の条件が満たされている限り」支払い手段として仮想通貨決済を受け入れることができるとも述べています。

また英財務省とイングランド銀行もCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)のタスクフォースを設立しており、開発が進めば仮想通貨にもポジティブに作用するかもしれません。