ビットコイン(BTC)は、国際送金における取引を数分で処理し、かつ手数料の低コスト化を実現することで知られています。しかし、手数料はその時によってバラつきがあり、決済できる店舗は未だ少ない点はデメリットとして挙げられるでしょう。そんな中、従来の銀行や大手送金事業者は高い手数料を設定しているものの、送金コスト削減を可能にした新しい企業も現われてきています。
そこで大手メディアであるCCNは、ビットコインと送金大手である「ウェスタンユニオン」、格安海外送金サービスである「World Remit」の3社を利用して、イギリスからケニアまで国際送金をした場合の手数料を比較しました。
イギリスからケニアまでの国際送金、どの送金が便利か3社を比較
「ウェスタンユニオン」は世界で500万人以上の顧客を持つ米人気大手送金事業者です。しかし、国際送金における手数料は高額で、送金額の最大10%を必要とする場合もあります。
「World Remit」は2010年に創業され、イギリスに本社を構える送金業者です。主にモバイル送金に特化しており、手数料の低コスト化を実現しています。そのため競争の激しい国際送金市場において頭角を現しつつあります。
一方、ビットコイン(BTC)は最も低い手数料で高速な国際送金を可能にしているものの、最終的に現地の法定通貨に交換する必要があり、十分な流動性がなければ高額な手数料を必要とする可能性があります。
今回、CCNではこの3つを使って250ポンド(約3万円)をケニアに送った場合の手数料を比較した実験を行いました。
最も優れているのはビットコイン
■ウェスタンユニオン
デビッドカードを使って250ポンドを送金する場合、送金手数料は2.90ポンド(約400円)になります。さらにウェスタンユニオンが追加する仲値も加味すると、合計手数料は3%の7.50ポンド(約1,050円)かかっていることが分かります。
■World Remit
モバイルウォレットのデビットカードを使った送金手数料は2.99ドル(約328円)で、仲値は2.69%も掛かり合計手数料は約3.8%(約1,044円)となりました。
■ビットコイン(BTC)
ビットコイン保有者に250ドル(約27,000円)分を送金する場合、送金手数料は約0.3ポンド(約42円)しか掛かりません。しかし、利用する際には、ケニアの法定通貨ケニアシリングに交換する必要があり、P2P交換所のLocalBitcoinsや現地ブローカーを通してモバイルマネーに交換せねばなりません。その手続きに要した手数料は合計約2.5%(約875円)となっています。
今回のCCNの調査ではビットコインに軍配が上がっています。仮想通貨が国際送金市場のシェアを奪うまでにはまだまだ時間が掛かると思われますが、普及が拡大するにつれ送金のメイン手段として使われていく可能性は大いにあり得るでしょう。
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