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「デジタル・ルーブルは商業銀行に権限を与えるべき」ロシアブロックチェーン協会副会長

ロシアの仮想通貨・ブロックチェーン協会(RACIB)の副会長であるVladislav Martynov(ウラディスラフ・マルティノフ)氏は、デジタルルーブルの権限は中央銀行ではなく、商業銀行に引き渡すべきであるとの考えであることが分かりました。

現金流出のリスク高い

ロシアではCBDC(中央銀行発行デジタル通貨)の発行に向け、何年にもわたり議論が交わされてきており、ロシア中央銀行は2021年にもデジタルルーブルを試験的に開始することを明言していました。

しかしロシアの仮想通貨・ブロックチェーン協会(RACIB)のウラディスラフ・マルティノフ副会長は、12月7日の通信社Tassのインタビューにて中央銀行のデジタルルーブルの枠組みは、既存のプレイヤーである商業銀行に引き渡すべきだと述べています。

マルティノフ副会長によれば、デジタルルーブルのウォレットの維持と開設に責任を持つのは、中央銀行自身ではなく商業銀行であるべきだと提案し次のように主張しました。

「そうしないと商業銀行から中央銀行の口座に現金が流出するリスクが高くなり、銀行の企業への融資能力が低下します。これは商業銀行の主要な収入減を奪うことに繋がります」

ひいては中小企業も融資を受けたり、発展を支援する融資を受ける機会がなくなり、苦しむことになると強調しました。

中央銀行総裁も指摘

マルティノフ副会長と同様の指摘をロシア中央銀行のエリビラ・ナビウリナ総裁も言及しています。ナビウリナ総裁は非政府組織であるオポラ・ロシアのカンファレンスに登壇、その際にデジタルルーブルが商業銀行の手数料収入を減らす可能性があると懸念を表明しました。

一方で、デジタルルーブルがより素早く信頼性の高い安全な支払い手段であると評価し、CBDC発行は金融サービスをより合理化するための自然な発展であると利点を強調しています。

「金融仲介業者は、独占や代替手段の欠如から利益を得るのではなく、新しい商品やサービスでお金を稼ぐ必要があり、中小企業は間違いなくこれから恩恵を受けるべきです」

マルティノフ副会長もまた仮想通貨やブロックチェーン技術を活用した進歩は、商業銀行が新たなビジネスの道を探るのに役立つよう、中央銀行のCBDC発行計画とうまく結びつく可能性があると予測しています。

そのうえで商業銀行が、トークン化する能力(信用関連の活動のためにデジタル金融資産を作成する能力)を付与され、トークンを特にスマートコントラクトなど意図した目的のために使用できるようになるべきだと主張しました。

今後、デジタルルーブルの仕組みがどうなっていくのか?動向が気になるところです。