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ロシアの法律専門家、同国の暗号資産規制を批判「トレーダーの保護になっていない」

ロシアでは2021年1月1日、デジタル資産に関する法律が施行されました。同国の法律専門家によれば、にも関わらず暗号資産(仮想通貨)について残された問題は未解決のままであると指摘しています。

規制はすべてを解決していない

現地メディアRBCの報道によれば、最近施行されたロシアの暗号資産の法的及び税務上に関する法律は、これまで暗号資産保有者のフラッシュドライブデバイスが記録していた資産額から税金を計算しなければならず泥沼化していた裁判を解決するものと伝えています。

しかしモスクワ・デジタルスクールの法律専門家であるAngelika Matushkina氏によれば、暗号資産に関するいくつかの問題は未解決のままで、施行された法律でも司法の助けにはならないと批判しています。

Matushkina氏はトレーダーが暗号資産取引の利益を法定通貨ルーブルに交換する際に銀行はどのように扱うか混乱しており、多くが当局とのトラブルを避けようとしていると指摘し、銀行と取引する際のプロセスに「問題がある」と警告しました。

銀行口座凍結の恐れも

そのため暗号資産保有者は事前に銀行の担当者と打ち合わせをして、関連する利益を確認できる文書の要項と共に話し合うことが必要だとアドバイスしています。もし怠った場合、銀行のコンプライアンス部門からの問題に直面し、取引がブロックされ口座が凍結される可能性があると強調しています。

なお暗号資産の取得費用を確認する書類がある場合は、売却益から取得費用を差し引いた金額で課税標準を計算することができます。書類がない場合は所得の全額に対して税金を納める必要があります。

税率は会社員などの個人であれば13%、個人事業主として登録した場合は6%となっています。

新法案によるリスクも

ロシアの規制案では暗号資産を財産として認めているため、司法保護を受けることが可能です。しかし申告しない場合、権利を剥奪することも規定されていると同時に具体的なルールや推奨事項はありません。

ロシアの法律顧問GRADのマネージング・パートナーでフィンテック専門の弁護士Maria Agranovskaya氏は、暗号資産取引を始めるにおいて特別な許可はなくマイナスとプラス両方の側面が存在するものの、多くの疑問が生じると指摘しています。

Agranovskaya氏は新法案では「すべての市場参加者の合法的な活動のための基礎を提供し、裁判の不均衡な慣行を整理し、銀行が暗号資産プロジェクトと協働できること」を期待していました。

そのため不明瞭な新法案は「期待はずれなもので、失望した」と肩を落としています。