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独自通貨発行に遅れを取るロシア「仮想通貨への規制は国際的な問題」

ロシアの金融当局の幹部ユーリ・チカンチン氏によれば、仮想通貨への規制について、ロシアは世界的なトレンドの先駆者の役割を担うべきではないとの見解を示しています。その理由として「深刻なリスクに満ちている」として、引き続き仮想通貨への規制は国際的な問題であると主張しました。

ロシアの仮想通貨規制への姿勢

米ドルと競争するべく、中国やインドなど各国で独自通貨発行を計画しているとの報道がなされています。そこで注目されるのが大国ロシアの動向ですが、このデジタル通貨の波には乗らず他国へ道を譲る方針を取っています。

ロシアの金融当局の幹部であるユーリ・チカンチン氏は連邦協議会にて「ロシアは仮想通貨への規制において世界的なファッショントレンドセッターの役割を担うべきではない」との見解を述べました。

その理由として、この問題は最先端を取るには深刻なリスクに満ちているとし、実際にほとんどの国で仮想通貨を使用するプロセスを規制できてはいないと踏まえたうえで、これはある国での問題ではなく国際レベルで取り組む問題であると主張しています。

中国やインドの取り組み

チカンチン氏の今回の発言は政府の仮想通貨への取り組みと連動しています。総務省は最近、仮想通貨の没収を可能にする法案を可能にするべく最高裁判所やその他連邦機関と提携しており、2021年末までに提案書が議会へ提出される予定です。

また、中央銀行であるロシア銀行も、資金洗浄やテロへの資金提供と言った分野で重大なリスクをもたらす可能性があるとして、仮想通貨決済を禁止する姿勢を表明していました。

一方、世界では柔軟に取り組んでいます。中国では習近平国家主席がブロックチェーン技術を支持するとした発言以降、中国人民銀行(PBoC)は蘇州と深センにてデジタル人民元使用のテスト準備段階に入っています。

仮想通貨に厳しい処置をとるインド準備銀行(RBI)も独自通貨発行の計画を発表、フランス中央銀行も国家主導のデジタル通貨のテストを行うことを発表しました。

このような流れに対し、イヴォルガ債券市場のアナリストであるイリア・グリゴリエフ氏によるとアジアでの仮想通貨市場はロシアより発達しているためだと分析しています。

中国とインドではデジタル取引やブロックチェーンが成果をあげ、産業規模に達したため国も関心を持っているものの、ロシアではいまだ適切なレベルには至っていないレベルであると指摘しました。

しかし、ロシアやインドより市場規模が小さいだけで、ロシア政府によるデジタルルーブル発行の可能性は排除されたわけではないとし、始める前に金融取引の単純化やビッグデータの収集方法を模索していかなければならないと述べました。