仮想通貨ポータルサイト「The Tie」の調査結果によるレポートでは、仮想通貨の全体の取引量のうち約87%が疑わしく、取引所の75%が疑わしい取引量の報告をしていると伝えています。これらは取引所の実際のwebサイトの訪問量と報告される取引量から比較して算出したとの事です。
仮想通貨の取引高に疑惑が
「The Tie」のレポートはBinance(バイナンス)やCoinbase Pro、Gemini、Kraken、Poloniexの5つの信頼性の高い取引所が報告した取引量と各サイトのアクセス数で平均値を元に予想される取引量を計算したものでその結果、1回のアクセスで591ドル(約6万5千円)が取引されていると報告しました。
この591ドルをTOP100にランクインした取引所に、同様に独自の計算結果を用いた結果、75%もの取引所がかさ増しして報告している疑いが強いと主張しています。
さらにTOP100の総取引額が、159億ドル(約1兆7690億円)と報告されているのに対し、実際の取引額はそれとは程遠い、わずか21億ドル(約2330億円)にしか至らず、この調査では総取引量の約87%が疑わしいと伝えています。
Bittrexが信頼性が1番高いと評価
「The Tie」の計算方法に基づいた結果、仮想通貨取引所でも老舗のBittrexが1番信頼性が高いとの評価を得ています。取引量を偽造している心配は少なく、1ユーザーあたりの取引額は138ドル(約1万5千円)で、それにも関わらず調査期間中には約10億ドル(約1100億円)も取引されているとしています。
現在、アルトコインの季節とも言われ各取引所の取引量は増え続けています。高ボリュームは注目を浴びるため偽造量のレポートはトレーダーの関心を大いに引き付ける事になります。
例えば韓国のBithumbは、今回の計算方法に基づけば毎月約12億ドル(1330億円)となりますが、Bithumb側の報告では毎月280億ドル(約3兆円)を超えると報告しています。
また驚くべき事に、1人当たりの取引量ランキングもサードパーティーを用いて計算した結果、Chaoexと呼ばれるアクセス数が15,000人にも満たない小規模な取引所では、訪問者の1人当たりの取引額が393,000ドル(約4370万円)となっている事も判明し、大口のクジラによる取引の可能性も考えられています。
取引量の偽造は以前から話題になっていましたが、もし本当であればSECのビットコインETF承認への懸念材料の1つでもあるため、また長引くような可能性も考えられます。
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