今日の情報が、明日の君をつくる。

NY控訴裁判所、テザーへの捜査権をNY司法当局に認める判決を下す。テザー裁判に進展。

ニューヨーク州の控訴裁判所は、仮想通貨テザー(USDT)の準備金を不正利用した疑いがあるとした裁判で、ニューヨーク司法当局(NYAG)の捜査権を認める判断を下しました。

テザー裁判はいまだ渦中に

ニューヨーク司法当局(NYAG)は2019年4月、仮想通貨取引所Bitfinexとステーブルコインテザー(USDT)の親会社であるiFinexが、顧客資産8億5000万ドル(約910億円)の損失を隠ぺいするため、テザーの準備金を不正利用した疑いがあると指摘し、裁判に発展していました。

2020年7月10日、ニューヨーク州の控訴裁判所はNYAGへテザーに対する捜査権を認める判決を下しました。これによりNYAGは捜査を継続することが可能になります。

当初、NYAGはBitfinexに対し、これ以上準備金である現金の枯渇を防ぐべく活動停止を含む、事件に関連する財務文書の提出を求めていました。

Bitfinexはその後、NYAGには当社を調査し書類提出を要求する権限がないとして要請を拒否しています。2019年10月の第一審では裁判所がBitfinex側の主張を認める判決を下し、NYAGは控訴していました。

仮想通貨への影響は?

今回のNYAGの主張を認めた判決では控訴裁判所の裁判官は次のように主張しました。

「本事件は、NYAGの申立人がマーチン法に基づいて詐欺を調査する権限の範囲について重要な問題を提起している。裁判所は、ニューヨーク州の住民を保護するため被上告人の合法的な権限を制限しようとする試みを適切に却下した。」

NYAG司法長官であるレティシア・ジェームズ氏は「仮想通貨でさえも法律を超過することはできません。裁判所の判決に満足しており、今後も市場における投資家の利益を守り続けます。」と今後の捜査に意欲をのぞかせています。

一方、Bitfinexの法律顧問弁護士スチュアート・ホエグナー氏は「裁判所の命令を尊重します。現時点ではこの件についてのコメントはありません。」と述べるに留まっています。

iFinexは当初、テザーが金融商品にも有価証券にも該当しないと主張していましたが、マーチン法は金融商品・有価証券に不正行為の可能性がある場合、幅広い捜査権限を許可しています。

以前、テキサス大学のジョン・グリフィン教授は2017年、テザーの価格操作によりビットコインが上昇し2万ドル(約214万円)にまで押し上げたと告発する論文を出し話題となりました。

これらを受け各社でステーブルコインが開発されましたが、現在もテザーは時価総額上位にランクインし人気となっています。捜査によってマイナス材料が出れば、市場暴落の可能性は高く注意が必要です。