年間売上高400億ドル(4兆4千億円)を誇る中国の大手家電メーカー「ハイアール(Haier)」は、サプライチェーンにおける透明性を向上させるために、パブリックブロックチェーンプラットフォームを提供するVeChain(VET)とリスクコンサルティング会社「DNV GL」の2社と提携した事を発表しました。
流通の透明性向上へ
世界トップクラスの中国の大手家電メーカー「ハイアール(Haier)」は、自社が開発したソリューション「COSMOPlat」の成果を披露するイベント内にて、VeChain(VET)とDNV GLと三社間提携を行った事を新たに発表しました。
これにより、VeChainThorブロックチェーンベースのトレーサビリティプロトコルをハイアールのIoC(Internet of Clothing)に統合し、ブロックチェーンベースの衣料品ライフサイクル管理プラットフォームの構築を目指すと伝えています。
このVechainのトレーサビリティアプリケーションは「MyStory」と呼ばれ、DNV GLのサポートにより開発されたdApps(分散型アプリケーション)となっています。
「MyStory」を用いる事によって、ハイアールの衣料品部門の製品の検証、詐欺防止などを可能とし、消費者は衣類に付けられたQRコードをスキャンする事で原材料、製造工程、デザインなどの全工程の詳細な情報を確認する事ができるようになります。
エコシステムの拡大へ
今回の発表では、「MyStory」はハイアールの「COSMOPlat」の開発メンバーが利用する中核技術になると伝えています。
なお、「COSMOPlat」とはハイアールの独立した知的財産権を持つオープンな産業用インターネットプラットフォームで、第三者もこの産業プロセス全体に参加する事ができます。
ここに「MyStory」を組み込むことで、生産地から工場、店舗、消費者を結び付け、エコシステムを拡大させる狙いがあります。
VeChainThorブロックチェーンに保存された製品のデータは、DNV GLによって検証されその真正性が保証されるとの事です。
ハイアールは年間400億ドル(4兆4千億円)もの利益を生み出しており、提供するIoCプラットフォームでは年間何十億ドルもの取引が予想されています。また、環境に優しいライフスタイルも推進されています。
今回のプロセスを組み込んだ商品としてまずは、DCE(Digital Carbon Ecosystem)モデルと呼ばれるエコフレンドリーを打ち出した洗濯機が発売される予定です。
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