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DApps(分散型アプリケーション)とは?特徴や仕組みをどこよりもわかりやすく解説!


新しいアプリケーションのカタチとして、ここ最近注目を集めているのがdApps(分散型アプリケーション)です。dAppsは仮想通貨の取引を記録する仕組みであるブロックチェーンを活用することで、これまでのアプリケーションにはない独自のメリットをもたらしてくれます。

初めはこの聞きなれない用語が難しく感じるかもしれませんが、その仕組みは仮想通貨に詳しくない初心者の方でも理解できるものです。今回の記事では、dAppsの概要や特徴だけでなく、メリット・デメリット、有名なdAppsのプラットフォームなどを紹介していこうと思います。

dAppsとは?概要と特徴を覚えよう!

DAppsはDecentralized Applicationの略称で、日本語訳では分散型アプリケーションと呼ばれています。dAppsを一言でざっくりいうと、「非中央集権的なアプリケーション」です。dAppsには、主に下記のような3つの特徴があります。

① データがブロックチェーンで分散管理されている
② dAppsへの貢献や活動状況によってトークンが付与される
③ 中央管理者がいない

ここからは、それぞれの詳しい内容を確認していきましょう。

① データがブロックチェーンで分散管理されている

dAppsの大きな特徴の1つとして、データがブロックチェーンを使って分散管理されている点があります。わかりやすいように、これまでのアプリケーションと比較して考えてみましょう。

たとえば、従来のアプリケーションでは、名前や生年月日などユーザーのデータを企業側が保有・管理していました。具体的なアプリ名をあげると、TwitterやFacebookなどがこうしたアプリに該当します。これに対してdAppsでは、ユーザーのデータをブロックチェーン上で保管・管理します。

ブロックチェーンは、ネットワーク上に複数人が分散した状態で記録をします。これによって、データの改ざんができず、記録の紛失を避けることができます。dAppsではこの仕組みを生かすことで、ユーザーのデータを分散して保管し、記録の改ざんや紛失が起こりづらくなっています。

② dAppsへの貢献や活動状況によってトークンが付与される

出典: LINE株式会社公式HP(「LINE Token Economy」構想を発表)

dAppsの特徴として、アプリケーションへの貢献や活動状況に応じてトークンが付与されるという点も挙げられます。わかりやすくなるように、すでに国内で稼働しているLINEが手がけるdAppsプロジェクト「LINE Token Economy」を例に出して考えてみましょう。LINEが手がけるこのプロジェクトでは、独自開発したLINK Chainというブロックチェーン上に複数のdAppsが作成されます。

たとえば、現在提供されているWizballというdAppsは、ユーザーが質問を投稿しほかのユーザーや専門家がそれに回答することで疑問を解決できるというサービスです。質問を投稿した人や解決したユーザーは、その貢献度に応じてLINEが発行するトークンであるLINK Pointを受け取ることができます。

LINK Pointは1トークンあたり500LINEポイントに交換することが可能です。交換したLINEポイントは、LINE Payを使うことで、普段の買い物などの決済に利用することができます。このように、dAppsではユーザーの貢献度や活動状況に応じてトークンが付与される仕組みになっており、すでに活用事例も出てきているのです。

③ 中央管理者がいない

dAppsの特徴として、中央管理者がいないという点も挙げられます。既存のWebサービスやアプリケーションでは、必ず運営元の企業が存在し、今後の方針や開発の意思決定などが行われます。

いっぽう、dAppsの場合はそのコミュニティに参加している全員で意思決定を行います。中央管理者がいないからこそ、「非中央集権的なアプリケーション」と呼ぶことができるのです。

ただし、これはdAppsによっても異なります。実際には企業が運営の意思決定を行っている例もあるため、すべてに該当するわけではないという点も軽く覚えておいてください。

dAppsの基本となるWeb3.0の考え方

出典:Medium(Why the Web 3.0 Matters and you should know about it)

dAppsには、WEB3.0という考え方がベースにあります。日本語に訳すと、「第3世代のWEB」という意味になりますね。WEB3.0をざっくりいうと、「自分のデータは自分で管理しよう!」という発想です。

WEB1.0(第1世代)とWEB2.0(第2世代)

インターネットが始まった当初、電話回線を使ったダイヤルアップという方式で接続が行われていました。速度も遅く、簡単な軽いデータのやり取りにも膨大な時間がかかっていた世代です。これは、WEB1.0(第1世代のWEB)を指しています。

そして、その後登場したのがインターネット専用の回線を利用したWEB2.0(第2世代のWEB)です。これまでとは比べものにならないくらいの通信速度が実現できたことで、さまざまなWebサービスが生まれました。たとえば、ブラウザのGoogle Chromeや、データを保存するDropbox、SkypeやWechatなどのコミュニケーションツールはこの世代に生まれたサービスです。

WEB1.0では実現できなかったこれらのサービスは、とてつもないスピードで世界中に普及しました。いっぽうで、個人のデータをすべて運営元の企業が保有し、資金や権力がそこに集中してしまうという問題点がありました。

WEB3.0(第3世代)

これらの問題の解決策として登場したのが、WEB3.0(第3世代)の考え方です。WEB3.0では、従来の中央集権的な発想とは対照的に、個人がそれぞれのデータを保管・管理を行います。また、通信に使うサーバー、コンピューターを動かすCPUパワー、データを収納するストレージなども、全員で共有し有効活用しようという考え方があります。

こうしたWEB3.0の発想は、実はかなり前の段階から存在していました。しかし、それに応えるだけのテクノロジーがなかったため実現することができませんでした。ここで登場したのが、ビットコインから誕生したブロックチェーンの技術です。これによって、分散した記録の管理や保管ができるようになっただけでなく、余ったリソース(資源)を効率的に活用することができるようになったのです。

ブロックチェーン財団の創設者でもあるMatteo Gianpietro Zago氏は、WEB3.0の考え方で既存のWEBサービスをdAppsに置き換えることが可能だとしています。たとえば、ChromeのようなブラウザはBraveに、DropboxのようなストレージはSiaやStorjに、といった具合です。

このように、WEB3.0とdAppsには深いつながりがあります。この機会にぜひ覚えておいてくださいね。

dAppsのメリット

dAppsの全体像がつかめたところで、具体的なメリットも確認しておきましょう。

1、非中央集権であること

特徴でも述べたように、dAppsには原則として中央管理者がいません。そのため、運営元の一方的な意思決定ではなく、コミュニティ全体で運営方針を決定することができます。

権力の乱用を防ぐことができるこの非中央集権的な仕組みは、dAppsが持っている独自のメリットといえるでしょう。

2、ハッキングリスクが少ない

dAppsにはハッキングのリスクが少ないというメリットもあります。ここ最近では、世界でもっとも大きなSNSであるFacebookの個人情報流出が話題となりましたね。データを1ヶ所で大量に保管しておくということは、その分非常に大きなハッキングリスクを抱えていることにもつながります。

これに対してdAppsでは、ブロックチェーン上にデータが分散して保管されています。1ヶ所にまとまってすべてのデータが保管されている訳ではないため、仮にハッキング攻撃を受けたとしても大規模な流出を避けることができます。

dAppsのデメリット

ここまでdAppsのメリットについて解説してきました。ここからは、デメリットを確認していきましょう。

1、スケーラビリティの問題

dAppsに限らず、仮想通貨にはスケーラビリティの問題があります。スケーラビリティの問題というのは、取引量が増えてネットワークが混みあった時に、手数料の高騰や送金時間の遅れが発生する問題です。

dAppsでも、ブロックチェーンを使ってトークンのやり取りを行います。そのため、これからさらに利用者が増えた場合、どのようにスケーラビリティの問題を克服するかが今後の課題ともいえるでしょう。

2、中央管理者がいないという不安

普段私たちが利用しているWEBサービスやアプリケーションは、運営元の企業という中央管理者が存在します。いっぽうで、dAppsはこうした管理者が存在しません。つまり、何かトラブルがあった際に、自分で解決しなければいけない場合も出てくるでしょう。

こうした点も、dAppsや仮想通貨のデメリットといえるかもしれません。

有名なdAppsプラットフォーム

dAppsには、開発のために専用のプラットフォームが用意されています。ここからは、有名なdAppsプラットフォームを見ていきましょう。

イーサリアム(ETH)

イーサリアムは2019年時点で、もっとも有名なdAppsプラットフォームです。すでにさまざまなdAppsがイーサリアムを使って開発されています。また、現在発行されている仮想通貨のほとんどは、イーサリアムのERC-20という規格をベースとして開発されています。

また、イーサリアムのプラットフォームで利用する通貨は、「ETH」と呼ばれています。ETHは仮想通貨全体の時価総額の中でも、ビットコインについで第2位にランクインしています。

イオス(EOS)

イオスは、2017年にプロジェクトがスタートしたdAppsプラットフォームです。ケイマン諸島に拠点を構えているblock.oneという企業がメインとなり運営を行っています。

イオスはビジネスレベルで利用されるdAppsプラットフォームを目指しています。たとえば、VisaやMastercardなど、金融取引では秒間に数十万〜数百万件の取引を処理しなければいけません。将来的には、イオスを使うことでこうした大量の取引の処理が可能になるとされています。

まとめ

以上、dAppsについて解説してきました。今回見てきたように、dAppsにはこれまでのアプリケーションやWEBサービスにはない独自の特徴やメリットがあります。今後、アプリケーションの主流となる可能性も大いにあるといえるでしょう。

いっぽうで、技術的な面を含めて、その普及にはまだ時間がかかることが予想されます。長い目でdAppsの今後の動向を見守ってみると面白いかもしれません。


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