仮想通貨(暗号資産)テゾス(XYZ)が最新のアップグレードとなる「Delphi」を成功したことを発表しました。これによりスマートコントラクトのガス料金を従来の75%引き下げ、DeFi市場での活躍が期待されています。
テゾスがアップグレード
PoS(Proof-of-Stake)コンセンサスアルゴリズムを使用し、スマートコントラクトと分散型アプリケーションを促進する分散型ブロックチェーンのテゾス(XYZ)は、2年ぶり4回目のアップグレードとなる「Delphi」を実施したことを明らかにしました。
DelphiはNomadic Labs・Metastate・Marigoldの3社が共同で開発したもので、スマートコントラクトによるガス料金の削減と、より多くの開発者がテゾスのブロックチェーン上にスマートコントラクトを構築することを支援する役割を果たします。
「スマートコントラクトのサイズと複雑さはガスの制約によって制限されているため、リッチな機能を持つコントラクトを構築しようとする人々はしばらくの間、これらの制約に対する改善を必要としてきました」
そのため今回のアップグレードにより、スマートコントラクトのガス手数料75%を削減し、DeFi(分散型金融)開発者を呼び込む狙いがあります。
コスト削減へ
テゾスと言えば、2017年にICO(イニシャル・コイン・オファリング)にて2億ドル(約209億円)の調達に成功し、真のデジタルコモンウェルスを確立する分散型ブロックチェーンとされてきていました。
今回の発表によればDelphiはDeFiだけでなく、コレクターズ・ゲーミングなどの分野においてテゾス上の新規アプリケーションを可能にするために極めて重要であると付け加えています。
そのためDelphiにより、マネージャーの業務基本コストを1万から1,000ガス単位に削減し、新たなコストモデルを実装することが可能になりました。
またテゾスのブロックに結果として4倍のマルチアセット転送と3.5倍のトランザクションも含むことができるようになり、スマートコントラクトは従来の10倍となるインターバルコールを実行できます。
他にもストレージコストが1キロバイトあたり、1XTZから0.24XTZに削減されます。テゾスのオリジナルアーキテクトの1人であるArthur Breitman氏は、今回のアップグレードで次のように述べています。
「これこそがテゾスを改良し、進化させ、成長させるために作られたものです。このビジョンを実現するために、世界中のチームが一丸となって取り組んでいるのは心強いことです」
なおDelphiに追加される新機能については12月上旬までに発表される予定となっており、今後テゾスのDeFi上での活躍が期待されます。